子どもが自主的にピアノを練習する日は、いつ来る?

ピアノレッスンの保護者の方からよくいただくお悩みがあります。
「声をかけても練習しない」「声をかけないと全く弾かない」というもの。

実は、この悩み…ほとんどのおうちで同じ!
ピアノお悩みあるあるですよね。

“子どもが自主的に練習するようになるのは、思っている以上に遠い未来” と思っていた方がいいかなと私は思っています。

学校の宿題、声をかけなくても時間通りにやれる子は、少ないのではないでしょうか。

「〇時になったらご飯」「習い事へ行く時間」「お風呂に入る時間」
自分で管理できる小学生は、ほんの一握りだと思います。


ピアノは週に一度の習い事。

明日までに必ずやらなければいけない宿題のように、緊急性がありませんし、ワークのように書いて実際目に見えるものでもないです。

だから、子どもが自分から「練習しよう」と思うのは、なかなか難しいのです。

毎日練習ができている子の多くは、“親御さんが根気よく声をかけてきた” ような気がします。


声掛けなんて本当に大変。

子どもの性格ももちろんありますが、声かけの心が折れるか、子供が何も言われずに弾くようになるか、根気比べのようなところもあります。(私は、“絶対負けない!”と思いながら声掛けし続けました。笑)

そして、学校や塾の宿題で精いっぱいのおうちもあります。

その場合は、ピアノの練習まで手が回らないですよね。

どこまでやるか、どうやるかは本当にご家庭によって違うかなと思っていますし、私はそれでいいと思っています。

ただ、もし「練習を習慣づけたい」と思うなら、一日の生活の流れの中に“ピアノの時間”を作ってあげることもポイントです。
毎日が難しいなら、練習できる曜日を決めて、その日は必ずピアノに触る。
やらない時は、親が隣につく覚悟も必要です。

けれど、どうしても付き添いが難しい日もあります。
そんな時は、子どもが弾かなくても責めないこと。

■お家で練習しない子のメリットとデメリット

家であまり弾かないお子さんは、進み方はゆっくりですが、
レッスンの30分×年間42回=1260分で、

“音楽を感じる”楽しさを育てていっています。
家で練習することに追われないことで、音楽を楽しめる子も多いです。
好きな曲や、習いたいジャンルが見つかった時に、一気にスイッチが入ることもあります。

ただし、長く続けることで「弾けない」と落ち込んだり、
年数を経ると毎日弾いている子と差ができたり、周りと比べてしまい、辞めるきっかけになってしまうこともあります。

■お家で練習している子のメリットとデメリット

家でコツコツ弾いている子は、
弾きたい曲に早く手が届き、伴奏に選ばれたり発表会でも難しい曲に挑戦できたりします。

「自分の特技」だと感じられて、自信がついたり、もっと頑張りたい!と思えます。

ただ、もし毎日怒られながら練習している子だと、どれだけ上手でもピアノが嫌いになってしまうこともあります。

練習が必須となり、それが辛くて、早い段階でピアノを辞めてしまい、全く弾けなくなってしまいます。

子どもの性格、おうちの環境、親の関わり方は、成長とともに変わっていくと思うのですが、
大事なのは「どうなりたいか」「何を大切にしたいか」という各ご家庭の方針かなと思います。

「自主性を育てたい」
「楽しく続けてほしい」
「コンクールや伴奏を目指したい」

どれも素敵な習い事への考え方です。


ただ、方針と関わり方がぶれすぎると、子どもが迷ってしまいます。

「うちは練習はそこそこでいいです。」としていたのに、発表会で他の子を見て「なぜうちの子は…」と落ち込んでしまったり、
「やりたいと言ったんだから、練習も自分でやりなさい」と、遊びやゲームやテレビなど誘惑が多い中、子どもに練習を丸投げしてしまったり。

どちらも、子どもにとっては負担ですよね。

我が家は、良くも悪くも「我が子たちに期待していない」んです。

うちの子たちが、YouTubeよりピアノの練習を優先する子だとも思っていないし、声をかけないで何でもできる子だとも思っていないので、中学生になっても、「ピアノの練習は?」って声はかけ続けていますし、何万回「テレビ捨てるよ!」って下の子に言ったことか。笑

親としては、自分からやってくれたら楽になると思いますが、これからもずっとこの調子だろうなと思いつつ、それが子育てでピアノをやることだと私の中で覚悟できているという感じです。

ピアノは“親と子の二人三脚”。
その形がご家庭ごとに違っていいですし、上記が全く当てはまらないご家庭もあると思っていますが、何かのお役に立てればと思い書いてみました!

“お家にあったピアノの続け方”をぜひ、探してみてくださいね!