発表会曲の決め方はこれっ!

ピアノ発表会では、生徒さんたちが何を弾いてもらおうかな♪
毎年、ほんと~~に時間をかけて悩んでいますが、これだっ!という曲に出会えた時はワクワクがおさえられませんっ!

当教室は、数年前から希望曲をお聞きしています。

私は小さい時は、ピアノの先生が探してくれた曲を弾くだけでしたから、小さい時は選曲をしたことがほぼありません。

今みたいにYoutubeもないですし、あまり曲を知る手段もなかったです。

先生が選んでくれた曲を弾く。当時はそれが当たり前だと思っていましたが、今振り返ると、すごい良い曲を選曲してくださっていたんだなぁっということに気づいたり、先生が色々と悩まれて選曲してくれたことも逆の立場になると実感し、先生に改めて感謝しています。

私も、当たり前のように、数年前まではみんなの発表会曲の候補を数曲選んでいました。

でも、「この子たちは弾きたい曲があってピアノを習い始めたのでは?その弾きたい曲に挑戦はいつできるのかな?もっと上手にならないと弾けない曲もあるけど、今のレベルでも弾きたい曲に挑戦してもいいのでは?」と思うようにもなりました。

ただ、希望曲を取り入れる形にしても、

「先生が選んだ曲にしたいです!」

という子もいます。それはそれですっごく嬉しいですね。

その子が知らない曲でも、ぴったり似合う曲で、好きになってくれそうな曲を探すことにやりがいを感じています!

自分で選んできてくれた曲も、難しい曲だったときは、別の曲にしようかといいますし(ここが希望曲を聞くことにした一番の辛いところです。笑)、弾けそうなら背中を押します。

さて、では本人にとって難しいかなと決める基準や判断はどうしているか?

今日は私なりの判断基準をお書きしたいと思いますので、保護者の皆様のご参考になればと思います!

■発表会曲の選曲基準

①普段のテキストからかけ離れすぎないような選曲

発表会になると、張り切って練習してくれる子も多く、それはそれでとても嬉しいことです。

ですが、ピアノは、急には上手になれませんよね。

一つ一つコツコツと積み重ねていくことが大事ですし、その大事さに気づいてほしいと思っております。

また、例えば、テキストの中で、8分音符がなかなかうまく弾けない子だと、16分音符いっぱいの曲はかなり難しいのではと思います。また、指移動や指くぐりなど、手のポジション移動に慣れていない子は、それが1か所あるだけで、かなり難しくなるので、それが多様されている曲はまだ難しいかなと思います。

そういったところを見て、テキストを参考にして選曲はしています。

どこかで見かけた言葉があります。

ピアノの練習で、

・短期的には弾ける喜び

・中期的には上手になる喜び

・長期的には音楽の深さに触れる喜び

があり、長く続けるほど、三つ目の音楽の深さに触れる喜びの部分が増えるということです。

普段の練習時間を考慮

発表会曲になると、たくさん練習してくれる子がいます。

そうやって、目標があると、今まで時間がないと言っていた子でも、何とか時間を作って弾こうとしてくれるので、発表会をきっかけに練習が習慣する子は多いです。

そんなきっかけの一つにもなってほしいなぁっとも思うので、発表会は舞台で上手に弾くことだけを目的にせず総合的に見てほしいなぁっと思っています。

ですが、やっぱり普段の練習時間、練習量を増やすというのはなかなか難しい子ももちろんいます。

そして、たとえば毎日5分の練習時間だった子が、毎日30分の練習時間になったとします。

でも、集中力もいきなりはつきませんし、ピアノを弾くための体力もまだつかないので、練習時間がのびたはじめの時期はただ弾いているだけになりがちです。(もちろん長期的に見れば、弾いているだけの時期も大事で、その経験を経て少しずつ練習時間が延びるので、悪いことではないです!)

ピアノはスポーツと同じだと言う言葉があります。

例えば、ピアノの練習を、陸上の走る練習に置き換えます。

毎日5分しか走れなかった子(走らなかった子)が、いきなり毎日30分走り続ける。

って考えると、最初の頃は筋肉もまだ備わってなかったり、スタミナもついていかない。

走り方も、練習の最後の方は疲れてしまい、フォームなども気にかけることできず、とにかく30分のノルマをこなすことに精一杯…

せっかく走る気持ちはあって頑張ってても、練習内容を考え直した方がよさそうですよね。

ピアノも、練習時間を増やせばいいだけではなく、ちゃんと本人がそれについていけるかな?ということも見ています。

なので、普段の練習曲の長さと練習時間の長さから、これくらいの曲の長さなら弾けるかな?というところで、曲の長さも、練習時間を参考にしています。

③その子の成長につながるか

①と②を基準にすると、だいぶ曲が絞れます。

あとは、本人が好きそうな曲で、明るい曲や暗い曲などで方向性を決めますし、毎年、気持ちも成長しているので、明るい曲か暗い曲かどっちがいいか、生徒さんに聞くこともあります。

そして最後は、その曲が生徒さんの成長につながるかということを考えて決定します。

たとえば、普段よく練習を頑張っている子だけど、まだペダルを使ったことがない場合は、曲は難しすぎないものにしてペダルを使う曲にしてみようかな。とか。

この一年、基礎練習を頑張ってきたから、ちょっと指が速い曲に挑戦してみてはどうかな?とか。

暗譜が早いから、この曲弾けるんじゃないかな?とか。

などなど、苦手な部分を上手になってほしかったり、毎日頑張ってきたから挑戦できるようになっているのではと思ったりして、選曲しています。

っと、こんな感じでいつも発表会曲は選曲しています。

その子の年齢や性格なども違うので、この選曲方法がぴたっとハマらない子もいますが、だいたいはこのような感じでやっています。

あくまで私の経験と考えと判断での選曲方法です。

最後までお読みくださりありがとうございました。