あれもこれももしかして専門用語!?

とある日のレッスン。

テキストの中に、こんな注意書きがありました。

「2小節をワンフレーズとして、旋律をよく歌いながら弾きましょう。」

……さて、この言葉、意味がすぐにわかりますか?

ピアノを習っている方や指導者にとっては当たり前のような表現でも、

子どもたちにとっては「何のことやら?」ということが、実はよくあります。

ちょうどこの週、同じ曲を数人の生徒さんが取り組んでいました。

ある子はポカンとした表情で、

ある子はハッキリと、

「何言ってるか全然わかりません!」と(笑)

わからないことを「わからない」と言えること。

これって、すごく大事なことです。

私はピアノの上達にも、人生全体にもつながる大切な土台だと感じています。

だからこそ、私はレッスンで子どもがそう言ってくれたときには、まずその姿勢を褒めます。

「よく言ってくれたね!」「それ、すごくいい質問だよ!」と。

そのうえで、専門用語を噛みくだいて、

「“2小節”ってこのくらいの長さのことね」

「“フレーズ”は音のまとまりで、おしゃべりの“ひと文”みたいな感じ」

「“旋律”はメロディー、“歌うように”っていうのは…こうやってなめらかに弾くことだよ」

と一つずつ丁寧に説明します。

子どもたちは、“わかる”と表情がパッと明るくなります。

そして次の瞬間、手を動かしながら実感していくのです。

と、こんな風に気づいて指導できるのも、昔の生徒さんのおかげ。

当時は専門用語と気づかなくて、ただ読んで宿題に出したのですが、翌週、全く違う解釈で宿題をやってきてくれました🤣

私が説明をちゃんちしなかったせいだ。

ちゃんとその場で理解できているか確認するところまでやらなかったせいだ。

と、反省し、それ以降、音楽でしか使わない言葉は別の言い方で言ったり、説明するようにしたり、しつこく確認したり(笑)するようになりました。

あの時の生徒さんのおかげです✨

生徒さんが「わかりません」と言ってくれることは私の成長のチャンスでもあります。

“わかろうとする力”や“伝える力”を一緒に成長できたらいいな✨