挑戦する気持ちを育てる、やさしいピアノ時間
「さぁ、音符カードやろうか!」
いつもほとんどのレッスンで、声をかけます。
覚えたカードが増えてきたら、タイムを測って、
前の自分を超える!
ように声掛けしています。
生徒さんの目が少しだけきらっと輝く瞬間。(中には「えー。」っていう子もいますが。笑)
私はこの時間がとても好きです。
ピアノが上達するためには、もちろん日々、ピアノに向かって練習も大切ですが、
「音符を読む力」を育てることが、上達への近道だと感じています。
■ 音符カードは“挑戦のはじめの一歩”
レッスンでは、おんぷカードを使って「音の名前」を覚えていく活動をしています。
ただ単に暗記するのではなく、
「線だけ」「間だけ」と分けて覚えてもらうのがポイント。
そして、それを“まほうの言葉”として楽しく覚えていきます。
音符カードは、小さな積み重ねのように見えますが、
実は「自分の力で音を読めた!」という自信を育てる大切な時間でもあります。
音を読むスピードが上がると、譜読みがスムーズになり、
その先の演奏にも大きくつながっていくのです。
■ できるようになる喜びが、自信になる
ピアノは「努力」と「成長」が目に見える楽器です。
でも、その過程には、何度もつまずきがあって当然。
一つ一つのテキスト教本は、難しくなっていることを感じさせないように、一技ずつ取り入れてくれています。
でも、その技を習得するのは簡単ではなく、とても難しいものもあり、二つの技が入っていたら、もう大混乱。
それをちょっとずつちょっとずつ、積み重ねていくことで、手や脳が対応できるようになっていきます。
私は、レッスンのたびに思うのです。
「挑戦していること」こそ、すでに素晴らしい。
音符カードで、最初は時間がかかっていた子も、
何度も繰り返すうちに少しずつテンポアップしていきます。
できるようになったときの笑顔は本当に輝いていて、
その瞬間に立ち会えることが、この仕事のいちばんの幸せです。
■ 挑戦を“楽しめる”教室でありたい
Yamashita Piano Schoolでは、
「間違えたらダメ」ではなく「間違えてもOK!」という雰囲気を大切にしています。(その子の状況や場合にもよります)
ピアノの練習は一見地道に見えますが、
「できた!」「もう少し!」の積み重ねが、
その子の心の中に小さな“挑戦する勇気”を育てていくのです。
■ 小さな“ありがとう”がうれしい日
先日のレッスンでは、生徒さんから折り紙で作ったハロウィンのお菓子をもらいました。
折り紙で丁寧に折られたそのお菓子は、
「お母さんと一緒に折ったの」っと。
ピアノの上達だけでなく、
“人とのつながり”を感じられる教室でありたいと、
あらためて心から思いました。
■ 「やさしく」「前向きに」音楽と向き合う時間を
ピアノはただ音を出すだけではなく、
その人の内側を豊かにしてくれるもの。
うまく弾けない日があっても、
少しずつ挑戦を重ねることで、心も成長していきます。
Yamashita Piano Schoolでは、
一人ひとりのペースを大切にしながら、
「できた!」という喜びとともに歩んでいける時間を大事にしています。
これからも、生徒さんと一緒に、
小さな挑戦を重ねながら、音楽のある日々を育てていけたらと思います。

