挑戦する気持ちを育てる、やさしいピアノ時間

「さぁ、音符カードやろうか!」

いつもほとんどのレッスンで、声をかけます。
覚えたカードが増えてきたら、タイムを測って、

前の自分を超える!

ように声掛けしています。


生徒さんの目が少しだけきらっと輝く瞬間。(中には「えー。」っていう子もいますが。笑)
私はこの時間がとても好きです。

ピアノが上達するためには、もちろん日々、ピアノに向かって練習も大切ですが、
「音符を読む力」を育てることが、上達への近道だと感じています。



レッスンでは、おんぷカードを使って「音の名前」を覚えていく活動をしています。
ただ単に暗記するのではなく、
「線だけ」「間だけ」と分けて覚えてもらうのがポイント。


そして、それを“まほうの言葉”として楽しく覚えていきます。

音符カードは、小さな積み重ねのように見えますが、
実は「自分の力で音を読めた!」という自信を育てる大切な時間でもあります。


音を読むスピードが上がると、譜読みがスムーズになり、
その先の演奏にも大きくつながっていくのです。


ピアノは「努力」と「成長」が目に見える楽器です。
でも、その過程には、何度もつまずきがあって当然。

一つ一つのテキスト教本は、難しくなっていることを感じさせないように、一技ずつ取り入れてくれています。

でも、その技を習得するのは簡単ではなく、とても難しいものもあり、二つの技が入っていたら、もう大混乱。

それをちょっとずつちょっとずつ、積み重ねていくことで、手や脳が対応できるようになっていきます。

私は、レッスンのたびに思うのです。
「挑戦していること」こそ、すでに素晴らしい。

音符カードで、最初は時間がかかっていた子も、
何度も繰り返すうちに少しずつテンポアップしていきます。


できるようになったときの笑顔は本当に輝いていて、
その瞬間に立ち会えることが、この仕事のいちばんの幸せです。


Yamashita Piano Schoolでは、
「間違えたらダメ」ではなく「間違えてもOK!」という雰囲気を大切にしています。(その子の状況や場合にもよります)
ピアノの練習は一見地道に見えますが、
「できた!」「もう少し!」の積み重ねが、
その子の心の中に小さな“挑戦する勇気”を育てていくのです。


先日のレッスンでは、生徒さんから折り紙で作ったハロウィンのお菓子をもらいました。
折り紙で丁寧に折られたそのお菓子は、

「お母さんと一緒に折ったの」っと。

ピアノの上達だけでなく、
“人とのつながり”を感じられる教室でありたいと、
あらためて心から思いました。


ピアノはただ音を出すだけではなく、
その人の内側を豊かにしてくれるもの。
うまく弾けない日があっても、
少しずつ挑戦を重ねることで、心も成長していきます。

Yamashita Piano Schoolでは、
一人ひとりのペースを大切にしながら、
「できた!」という喜びとともに歩んでいける時間を大事にしています。

これからも、生徒さんと一緒に、
小さな挑戦を重ねながら、音楽のある日々を育てていけたらと思います。