緊張する場がなくなったら、成長はとまる
とある日。
滅多にテレビを観ない私ですが、たまたまつけたテレビから流れてきた言葉が心に深く残りました。
歌のグループでメンバーを決めるオーディション番組でのことです。
その番組の中で、オーディション生が著名なアーティストさんに「ライブや舞台などに出るとき、今でも緊張することはありますか?」と質問していました。
その方は、こう答えていました。
「今でも緊張する。ツアーの初回とかはすごく緊張する。でも、緊張する場がなくなったら成長はとまると思っている。」
たくさんの舞台を経験してきた素晴らしいパフォーマーであっても、今でも緊張していること。
その緊張を、自分の成長にとって大切なものとして受け止めていること。
その姿に、私はとても共感しました。
ピアノも、同じだなと思います。
発表会やコンクール、ちょっとした人前での演奏。
何度経験してもやっぱり緊張します。
逃げたくなるような不安や恐怖に襲われることもあります。
私自身、年に一度の発表会が近づくと、心がざわざわして眠れなくなったりもします。
だけど私は、「出る後悔」より「出ない後悔」の方がずっと大きいと思っています。
怖くても、不安でも、その舞台を経験したあとには、かならず少し成長した自分に出会えます。
舞台があるからこそ、日々の練習にも意味が生まれて、人生にメリハリがつく。
発表会が終わったあとの達成感は、何ものにも代えがたいものです。
緊張するのは当たり前。
そしてその緊張こそが、次のステップへと連れて行ってくれるんだなと感じた言葉でした。