合唱祭の伴奏者に選ばれたら?本番までに大切にしたいこと
合唱祭の季節になると、学校から合唱曲の楽譜をもらい、
「伴奏をやってみたい!」
「伴奏者に選ばれた!」
という生徒さんが増えてきます♡
挑戦したい!やってみたい!と思う子どもの挑戦する気持ちは大人として嬉しいですね。
お教室の生徒さん、挑戦した全員が、伴奏者に選ばれました✨
夏の間、一生懸命練習していたことをみてきたので、結果につながったことは本当に良かったなと思っています。
でも、実は伴奏者に選ばれてからが、本当のスタートです。
伴奏は、ピアノの曲を一人で弾くのとは少し違います。
歌う人がいて、指揮をする人がいて、その中でピアノを弾く。
だからこそ、普段のピアノとはまた違った力が必要になります。
今回は、私がピアノ教室で合唱の伴奏に取り組む生徒さんに伝えていることをまとめてみます。
伴奏者に選ばれたら、まず何をする?
伴奏に挑戦となると、学校によっては最後まで弾けることを課題にしたり、一部だけ弾かせるようにしたりしますが、まずはやっぱり
「最後まで弾けるように練習しなくちゃ!」
と子どもたちは思います。
もちろん、まずは楽譜を読んで、自分のパートを弾けるようにすることが大切です。
ただ、伴奏の場合は、
「自分が最後まで楽譜通り間違えずに弾ける」=完成
ではありません。
むしろ、楽譜通り間違えずに弾ける力はなくても、もっと大事なことができれば伴奏者として演奏できると思っています。
合唱と一緒に演奏するためには、その先の練習が必要になります。
例えば、
- 歌のメロディーを知る
- 歌詞を知る
- どこで歌が入るのかを把握する
- 前奏や間奏、伴奏の役割を理解する
- 指揮を見ながら弾けるようにする
- 歌声を聴きながら演奏する
など。
ソロのピアノでは、気にしなかったことが、たくさんあります。
「自分のピアノ」だけを考えない
伴奏で私が特に大切だと思っているのが、
「自分が上手に弾く」から「みんなで音楽を作る」へ意識を変えることです。
例えば、ピアノだけで練習していると、
「ここは難しいから、ここをきれいに弾こう」
「ここは速くなりやすいから気をつけよう」
と、自分の演奏のことを中心に考えてしまいます。
そして、難しい箇所も書いている音符をすべてきっちり弾こうとしすぎて、かえってそこだけテンポが落ちたり、音楽の流れが悪くなってしまうこともあります。
もちろん、ソロでは取り組む課題ですし、伴奏であっても、しっかり練習して弾けるようになることは大前提です。
でも、本番では自分一人で演奏しているわけではありません。
歌があります。
指揮があります。
そして、その歌を支えるのが伴奏です。
私がよくいうのは、
「伴奏は主役じゃない。」
ちょっと、悲しく厳しく聞こえるかもしれませんが、自分の演奏が間違えずに弾けたら合唱は成功するということではないのです。
だから、
「今、歌はどうなっているかな?」
「ここは歌が入りやすいように弾けているかな?」
「指揮の動きと合っているかな?」
ここが、伴奏の難しさでもあり、面白さでもあります。
歌を知ることも大切
伴奏の練習をするとき、ぜひやってほしいのが、
実際に歌ってみること。
自分で歌えなくても、歌の音源を聴いてみるだけでも違います。
「ここから歌が入るんだ」
「この歌詞のところで音楽が大きくなるんだ」
「ここは少し落ち着くところなんだ」
ということが分かってきます。
楽譜だけを見ていると、ただの音符の並びに見えていたものが、
「歌と一緒に進んでいく音楽」
として見えてくるようになります。
休符の取り方も、劇的に変わります。
「間違えないこと」だけを目標にしない
伴奏を練習していると、
「ここで間違えた!」
「また止まっちゃった!」
と、どうしてもミスが気になります。
もちろん、できるだけ間違えずに弾けることは大切です。
でも、本番ではそれ以上に大切なことがあります。
それは、
何かあっても音楽を止めないこと。
本番では、思った通りにいかないこともあります。
歌が少し遅れることもあるかもしれません。
自分が一瞬迷ってしまうこともあるかもしれません。
そんなときに、
「間違えた!どうしよう!」
と止まってしまうのではなく、
次の音楽へ進んでいく力が必要になります。
だから練習でも、
「一度も間違えないようにする」
だけではなく、
「もしここで間違えたら、どこから戻れる?」
「ここは絶対に見失わないようにしよう」
という準備をしておくことが大切です。
それは、発表会などでも伝えていますが、伴奏を引き受けると、その意味がよくわかるようで(笑)、みんな本当に「前に進む」ということが上手になります。
伴奏を経験すると、ピアノの見え方が変わることも
私が伴奏に取り組む生徒さんを見ていて感じるのは、
伴奏を経験すると、ピアノを「一人で弾くもの」だけではなく、「誰かと一緒に音楽を作るもの」として感じられるようになることがある
ということです。
普段のレッスンでは、
「音を間違えない」
「リズムを正しく」
「楽譜を見て弾く」
ということを意識します。
でも伴奏になると、
「歌を聴く」
「指揮を見る」
「相手に合わせる」
「自分の音で支える」
ということが必要になります。
これは、ピアノの技術だけでは身につきにくい部分です。
そして、こうした経験は、将来誰かと連弾をしたり、他の楽器と合わせたりするときにもつながっていきます。
私が伴奏の生徒さんに伝えていること
伴奏に挑戦する生徒さんには、
「間違えないように頑張ってね」
だけでは終わらせたくありません。
もちろん、曲を仕上げるための練習はします。
でもそれと同時に、
「歌はどんなふうに歌ってる?」
「歌が盛り上がるためにどこからピアノは盛り上げていけば歌いやすいかな?」
「みんなはどこで息をする?」
「自分の弾く音はどこのパートに入っている?」
「もし途中で分からなくなったらどうする?」
と、一緒に考えていきます。
自分で考えて、試して、うまくいかなければまた考える。
そうやって本番まで準備していく中で、ピアノの技術だけではないものも育っていくのだと思います。
そして本番が終わったとき、
「大変だったけど、やってよかった!」
と思ってもらえたら嬉しいですし、自分のピアノにあわせて歌ってくれるなんて、最高のアンサンブルを体験してほしいなと思います。
合唱祭の伴奏に挑戦してみたい方へ
合唱祭の伴奏は、普段のピアノの練習とは少し違います。
一人で曲を完成させるだけではなく、
歌う人、指揮をする人、そして自分のピアノで、一つの音楽を作っていく。
その経験は、子どもたちにとって大きな学びになると思っています。
そして、お教室の生徒さんだけでなく、伴奏オーディションに挑戦したいこどもたち、みんなのことを応援しています。
「やってみたいけれど、自分にできるかな?」
というところからの挑戦でも大丈夫。
まずは一歩、挑戦してみること。
その経験の中で、できることを一つずつ増やしていけたらと思っています。
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